毎月末に書いている、その月に読んで面白かった本を紹介するコーナー。
今回も本や漫画を数冊ピックアップして紹介します。
オルナ・ドーナト『母親になって後悔してる』
母になった女性の「母になったことに対する後悔」についてインタビューをもとに考察したもの。
後悔は誰しもあると思いますが、母になったことに対しての後悔をテーマに書かれているものはなかなかなく、非常に興味深く読んでいました。
母親という神聖なイメージが社会にあることによって、それに対する後悔を公言しづらくなっているそう。
性や死などと同じようにタブー視されている話題のようだ。
そんな中、「#regrettingMotherhood」という運動も行われており、少しずつ語る機会が生まれ始めている。
日本でも下記のような記事が掲載され、書籍にもなっている。
子を産んだ責任はもちろん負わなければならないが、だからと言ってこのような後悔を持っていけないことはない。
本の中でインタビュイーたちが、母親になったことは後悔しているが子供を愛していないわけではなかったから少し安堵した。
だが、後悔と愛を持ちながら子育てするという苦しみも感じてしまう。
命は消せない。
だから、後悔ができるだけ少ない決断をしたい。
最近、周りがベビーラッシュで、子供を持つ友人が増えてきたから、将来同じような想いを抱く人が出てくるかもしれない。
親になったことへの幸せを誰もが感じているわけではないと頭に入れておきたい。
余談。
タイトルに惹かれて購入したものの「自分の母親が同じこと思っていたら嫌だな」と思ってなかなか手をつけられずにいた。
しかし、読了後に抱いたのは両親に対する感謝の念だった。
子育てというのは自分の人生を犠牲にして行うものだと思っている。
その間にできただろう可能性を排除して、自分の子を育てることに時間を注ぐから。
もし母に将来の夢があったとして、それを自分が生まれたことで諦めなければならなかったのかもしれない。
そのような可能性がありながらも、20余年自分のために人生を捧げてくれたことに対する「ありがとう」という気持ちが芽生えた。
20余年もあればなんだってできる。
その時間を犠牲にすることにどれだけの覚悟をしたか。
そんな覚悟を持って育ててくれたことに感謝でしかない。
スー・クレボルド『息子が殺人犯になった――コロンバイン高校銃乱射事件・加害生徒の母の告白』
コロンバイン高校で起きた銃乱射事件の加害者の母親視点から書かれたノンフィクション。
親から見えている子供は氷山の一角でしかないということがわかる。
この前友人が「人の内面はわからないもの」と言っていたが、まさにその通りだと思わされる。
真面目だった子供が実は……なんてことはザラにあるもので、むしろ非行に走る方がわかりやすかったりする。
そのことを親が見抜けなければならないというのも酷な話であるが、子供の背景も考えて育てていく必要があるのだと思う。
映画もあるのだがまだ見れていない。
ノンフィクションの冊数増やしたいと改めて思った。
山口つばさ『ブルーピリオド』16
今回もよかったーーーーーー。
「作家」や「芸術家」という職にずっと憧れがある自分にとっては今回も刺さりまくり。
そろそろ何かしら表現媒体決めて取り掛からなきゃ……。
「自分が納得できる地獄を選んだだけだよ」というセリフがたまらなく良かった。
納得できる地獄を自分も選べてる、選んだんだと少し肯定できた気がした。
漫画に生かされているなぁと思う。
りべるむ『星の謳歌』1-2
『そうしそうあい』作者の作品。
この人の描く漫画の小気味の良いボケとツッコミが好きでかなり元気が出る。まじで出る。
かと思ったら結構本質的なことを言ってたりするので、「ギャップ……」って感じもありつつ、毎回面白く読んでいる。
もちろんpixivも見てる(大ファン)。
かりんのような襟足になりたいーーー。
読書ノートつけることにした。
記憶が消える……。
2024年もあと1ヶ月、頑張りましょ。
関東もあと1年。
のんびりのんびり。